家森幸男先生を招いて 第10回連続講座が開催されました!
昨年8月から始まり、7月10日で第10回を迎えた当院の連続講座。今回は、家森幸男先生(武庫川女子大 国際健康開発研究所長/京都大学名誉教授)を招いて、「世界調査で分かった究極の長寿食」というテーマで開催されました。
家森先生は、研修医時代に多くの死をみとり、病気は治療より予防が大切だと気づかれました。そして遺伝的に100%脳卒中になる「脳卒中ラット」を自ら開発。そのラットの食生活改善によって発症を防ぎ、寿命をのばせることを証明されました。
ならば人の場合、長寿の因子とは何かを探るため、25カ国60以上もの長寿地域を訪問され、1日分の尿を集めて分析し、食事内容を割り出し、長寿食を明らかにしました。
そこで「カスピ海ヨーグルト」と出会ったり、マサイ族の長寿の秘訣を科学的に解明されるなど、その功績は枚挙にいとまがありません。
そのユニークな研究は、NHK「あさイチ」などテレビ番組にも多数ご出演されています。
当日は台風の影響が心配された中、100名以上の方がご参加くださり、会場は、大変な熱気に包まれました。先生が推奨される健康長寿のための食事は、「まごはやさしいよ」(孫はやさしいよ)です。内容は、ま(豆)、ご(ゴマ)、わ(わかめ・海草)、や(野菜)、さ(魚)、し(シイタケ・きのこ)、い(芋)、よ(ヨーグルト)です。先生の笑いをまじえながら、ユーモアあふれるお話に参加者の皆様は引き込まれました。
皆様からは、「膨大なデータに裏打ちされた長寿食の話であり、説得力があってとてもわかりやすい内容だった」「明日から食事に気をつけ、頑張って健康長寿を目指したい」「日本食のよさを学んだ」等々のお声が聞かれました。
今後も、地域の皆様が「100歳まで元気!」で過ごしていただけるお手伝いができますように一層努めてまいりたいと思います。
次回は9月4日(木)19:00より、東京都健康長寿医療センター研究所の大渕修一先生をお招きして、開催予定です。皆さまのお越しをお待ちしております。