「EBMと漢方」-馬渕院長が 浅草医師会報に執筆
「浅草医師会報」(社団法人浅草医師会より年2回発行される会報)の第186号に、雷門分院・馬渕院長が「EBMと漢方」というテーマで執筆しました。(EBM:エビデンス・ベイスト・メディスン。根拠に基づく医学。)
現代医学の領域では、EBMの限界が様々に言われるなか、漢方医学領域のEBM熱はまだこれからも続く印象とのこと。しかし、そのなかで、例えばある有名な漢方のエビデンスについては、「現代医学で診断して、治療は漢方薬を用いなさい」とでも言うかのような診断と治療の乖離(かいり)が生じている現状があるとのこと。それに対し、漢方専門医でもある馬渕院長は、もともとナラティブ(物語)を大切にしている漢方医学の体系を自ら破壊してゆくに等しい振る舞いにも見えてしまう、と危惧(きぐ)しています。
最後には「漢方が自分のアイデンティティを見失わず、ほどほどのところでEBM熱を納めてほしい」と述べています。
長年にわたり、西洋医学とともに漢方医学にも日々の診療を通し精通しているからこそ実感する内容であり、改めて、一時の熱に流されず、西洋医学、東洋医学がもともと持っているそれぞれのアイデンティティが大切にされる医療を実践したいと感じました。