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「第23回トータルライフ医療学術集会」で、長屋副院長、江川所長、羽谷看護師が発表しました。

[2015.02.06]

2014年12月13日(土)、「第23回トータルライフ医療学術集会」が、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)にて開催されました。(主催:トータルライフ医療研究会)

「変化の時代に打ち勝つ医療のヴィジョンを描く」というテーマのもと、特別講演、ワークショップ、演題発表、ポスターセッションなど、密度の濃いプログラムが展開され、全国から集まった多くの医療者から、現場での医療実践が分かち合われました。その中で、当クリニックのスタッフ3名が発表の機会を得ました。

長屋直樹副院長は、ワークショップにおいて、「認知症を予測し、予防する」というテーマで発表しました。認知症の誘因となる危険因子には、改善できるもの(ex.糖尿病、喫煙、対人交流が少ないなど)と改善が困難なもの(ex.年齢、性別など)とがあり、危険因子が多いほど認知症になりやすいと予測されるため、改善可能な危険因子を減らす努力によって、認知症予防が可能になると、最新の医学的知見と実際の事例をもって分かち合われました。

次に、江川恵子看護師(トータルライフ訪問看護ステーション雷門 所長)が、同じくワークショップにおいて「『KOMIチャートシステム』による看護の可視化の可能性」というテーマで発表しました。KOMIチャートシステムとは、金井一薫先生(東京有明医療大学特任教授)がナイチンゲール思想を看護の現場で実践するために考案されたもので、患者さんの全体像の把握を、詳細かつ客観的・視覚的に行うことができるツールです。江川所長は、訪問看護実践においてこのシステムを活用することで、患者さんの看護上の課題点を的確に把握してより細やかなケアを実践することが可能となり、認知症の問題行動の改善につながった事例を紹介しました。

羽谷佳子看護師は、「チームで『因縁果報ウイズダム』に取り組み生活指導に効を奏した試み』というテーマで演題発表しました。健康長寿の達成を目標として、抗加齢的な視点による生活指導を行うために、担当スタッフでチームを組んで「因縁果報ウイズダム」(TL人間学における問題解決のためのメソッド)に取り組み、各々が自らを変革してライフスタイルを転換しつつ、協働して患者さんへのライフスタイル変革のための指導とフォローアップを行った結果、患者さんのライフスタイル変革と終末糖化産物(血漿ペントシジン値)というデータの改善が得られたという分かち合いでした。

学術集会では、他にも多くの医療者の発表がありましたが、新しい医療のヴィジョンに向かって日々挑戦している内容の発表に今後の医療への希望と力強さを感じました。このような学術集会への参加を通して、より患者さんにお応えできるように、との気持ちを強くした一日となりました。

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