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第29回トータルライフ医療学術集会で、当会から4題、演題発表しました!

[2020.12.16]

2020年11月28日(土)、第29回トータルライフ(TL)医療学術集会が秋葉原UDXで開催されました。学術集会のテーマは、「コロナの時代に人間を魂とみる医療を実践する」で、当会からは、武未希子看護主任、千葉宙門医師、江川恵子所長(トータルライフ訪問看護ステーション雷門)、山田理恵子所長(ウェルビーイング21居宅介護支援事業所)が演題発表をしました。

今年の学術集会は、新型コロナウイルス禍のなか、ハイブリッド形式で行われ、会場での発表とインターネットライブ配信で、医療のみならず福祉や経営分野からも、TL人間学を基に実践している皆様が、27題に及ぶ演題発表をされました。そして、全国で500名以上の皆様が参加されました。

特別講演として、総合診療医として大変高名で、多くの著作やNHK「ドクターG」へのTV出演などで知られる、徳田安春医師(群星沖縄臨床研修センター長)より、「コロナ対策の診断とその処方箋」と題した講演をいただきました。新型コロナウイルスパンデミックに対して、世界的な視野での疫学的データや科学的分析データによる現状把握(診断)やそれに基づく対策(処方箋)のお話は、一般的な報道などを通して私たちが抱いているコロナへの先入観を砕くものでした。感染拡大を防ぐために何が必要か、そして私たち一人一人が出来ることがある――そのことを感銘とともに理解させていただきました。

「セッションⅠ:新型コロナウイルスへのTL人間学に基づく挑戦Ⅰ」では、武看護主任、千葉医師が演題発表しました。

武看護主任は、「クリニック外来の新型コロナウイルス感染対策の取り組みから見えてきた看護の課題」という演題発表をしました。東京トータルライフクリニックの外来部門で取り組んできた新型コロナウイルス感染対策について、一般的に言われている対策(ex. マスク着用、手洗い・手指消毒、換気----等々)のみならず、連絡がなく長期に来院されない高齢の患者さんには医師と相談して電話をかけて様子を伺ったり、必要に応じて電話診療をご案内したりするなどの看まもりを実践することで、コロナ禍にあっても患者さんとの絆が深まり、病状の悪化予防や心の元気につなぐことができたと考えられる体験をした。今後、来院できない患者さんにも心配りする看護や看まもりの体制をつくることが課題として呼びかけられた、という内容でした。

千葉医師は、「コロナ禍における在宅での看取りに関する実践と考察」と題して、当院での在宅医療部における実践を報告しました。
当院での在宅看取り患者数は、緊急事態宣言前の 6ヵ月間は13名でしたが、宣言後の6カ月間では24名と増加しており、特に末期癌患者さんの看取りが増えていました。そして、看取りに関わるスタッフ及び家族において感染症対策を徹底することにより在宅での安全な看取りは可能であり、ウィズ・コロナ、アフター・コロナにおいて、家族の絆を確かめられる在宅での看取りはQuality of Death の観点からも大切な選択肢の一つだと考えられることを、事例を紹介しつつ発表しました。 「セッションⅡ-②〈TL人間学に基づく癒しの医療を実践する〉」では、江川所長が「訪問看護における終末期医療の実践から導かれた『TL人間学に基づく看護』の仮説(第1報)」と題して、当会訪問看護ステーションにおける実践を報告しました。 2012 年12月の開設時から2020年9月までの当ステーションでの終末期の患者さんは 70 名おられましたが、そのうち、在宅での看取りは 56 名でした。特に、2019 年、2020年は終末期の患者さんが増加しており、今後、ますますその必要性は高まると思われます。そのようななかで、時代・社会の要請に真に応えることのできる看護の確立をめざし、当ステーションでのこれまでの訪問看護の実践より導き出されてきた、「TL 人間学に基づく看護」の人間観、看護観、医師観を、仮説(第 1 報)として報告しました。
「シンポジウムⅣ:TL人間学に基づく地域包括ケアへの挑戦」では、山田所長が「『因縁果報』のまなざしに基づく対話実践によって問題解決に導かれた事例──在宅相談窓口の実践から」と題して、2019年10月に開設した「在宅相談窓口」でお受けしたご相談内容に対する問題解決の取り組みにについて、報告しました。
在宅相談窓口は浅草雷門前に位置し、TL 人間学を学ぶ相談員(ケアマネジャー、看護師)が常駐して、電話か来所で相談を受けていますが、これまで延べ 121 件のご相談がありました。それらのご相談に対して、相談員が「因縁果報」のまなざしに基づいて、願いを定め、思い込みや先入観から離れ、相談者の話を深く受けとめることに努めて対話するなかで、相談者から願いが引き出され、問題解決に向かうエネルギーが湧出されていった経験をしたことを分かち合いました。

いずれの演題発表も、「人間を魂としてみる」TL人間学を基とした実践で、大変感銘深いものでした。コロナ禍のようなとても困難な試練にあっても、必ず道がある―――その確信と今後の歩みに向けての大きな希望をいただいた学術集会でした。

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